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「アフリカにおける言語多様性とダイナミズムに迫るアフリカ諸語研究ネットワークの構築」(Establishment of a Research Network for Exploring the Linguistic Diversity and Linguistic Dynamism in Africa (ReNeLDA))

投稿日:2019.02.14

 

プロジェクトウェブサイト(英語)
https://sites.google.com/view/renelda/home

 

「アフリカにおける言語多様性とダイナミズムに迫るアフリカ諸語研究ネットワークの構築」Establishment of a Research Network for Exploring the Linguistic Diversity and Linguistic Dynamism in Africa (ReNeLDA) は、日本学術振興会研究拠点形成事業(B.アジア・アフリカ学術基盤形成型)のひとつです。

アフリカ大陸で現在話される2,000を超すとも言われる現地民族語の記述言語学的研究を推進するとともに、日本およびアフリカの若手言語学者の育成をとおして、アフリカが有する文化的資産としての言語多様性を持続可能な形で維持・促進することを目的とした国際的研究拠点および拠点間ネットワークを構築することを目標とするプロジェクトです。

LingDy3プロジェクトのメンバー、品川大輔が日本側コーディネーターを務めています。

目的

アフリカは、世界の約7,000言語のうちの約30%に相当する言語を抱える多言語大陸です。しかしこの言語多様性は、一部の言語については詳細に研究されといるとはいえ、多くの民族語について未だ十分な記述研究がなされておらず、学術的にその全貌を把握しているとは言いがたい状況にあります。

そのような状況においてまず取り組まれなくてはならないのは、言語学的な研究の蓄積が少なく、かつ次世代への継承が危ぶまれる少数民族語を対象にした学術的精度の高い言語記述研究です。にもかかわらず、アフリカ諸国において言語記述を専門的に行う研究機関は少なく、とりわけ現地の記述言語学者の育成が立ち遅れていることは、世界のアフリカ言語学コミュニティ全体が抱えている大きな課題といえます。

このような現状を踏まえ、民族語記述研究に精力的に取り組むタンザニア・ダルエスサラーム大学人文学部外国語・言語学科(UDSM/FFL)および南アフリカ・ヴェンダ大学M. E. R マティバ・アフリカ言語研究センター(UniVen/MCAL)とをアフリカ側拠点とするアフリカ諸語共同研究ネットワークを構築し、この状況に対する画期的な変化をもたらすような貢献をなすことを目指します。

日本側研究拠点の東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所(ILCAA)は、本計画のアフリカ側研究拠点において指導的地位にある研究者と現在に至るまで研究パートナーとしての双方向的な協力関係を維持しています。ILCAAが培ってきたこのような研究者レベルの交流を機関レベルのネットワークへと発展させるとともに、現在遂行中の教育・研究プログラムを有機的に連関させることで、若手研究者育成と現地への成果還元を志向する世界レベルのアフリカ言語記述研究のための拠点間ネットワークを構築していきます。

 

(2019年2月14日 記事公開)

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